昨日、カーミージー定点調査に行ってきました。
定点の写真はこちらを見ていただくとして、
今回ちょっとめずらしい?生態を見つけたので、ご報告。

 カーミージーの海では、獲物を捕まえて持ち歩くホウシュノタマを時々見かけるのですが、
今回は、なんだか見慣れないラグビーボール状の物を持ち歩いているのを発見。

とりあえず動画を撮影して、ボールが何かを確かめようと触ったら、
貝の背中からポロっと落ちてしまいました。

落ちたボールのアップがこれ。どうやら、丸まったチドリミドリガイのようです。

転がすと、こんな感じ。 ボールの中には、砂も一緒に閉じ込められています。
ボールを触った感じは、ツルツルと滑らか。弾力があって、強く押してもつぶれません。
中のチドリミドリガイは全く反応しないので、麻酔で動けないのだろうと思います。
チドリミドリガイが、自分の身を守るためにカプセルを作ったのではない感じ。

このボールをホウシュノタマの前におくと、すぐに気づいて覆いかぶさり、
また背中に背負いなおして歩き始めました。
今度は、ちょっと触ったぐらいでは落ちません。しっかり固定してあります。

ホウシュノタマは、ボールを背負ったまま、ゆっくりと砂の中に消えて行きました。

 ホウシュノタマがウミウシ類を捕まえているのを見たのも初めてですが、
何と言っても、粘液でボール状に固定してあったのには、驚きました。
粘液の硬さや形状、表面の状態から、柔らかいウミウシ類を
砂の中に引きずり込みやすくしている事がうかがえます。
どうやってこのボールを作るのか、チャンスがあったら見てみたい!
いつか、飼育して実験してみようかな。