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潮間帯の海草
更新: 2010年09月30日 21:51

 

藻場の解説や調査方法がまとめられた、
便利なハンドブックが発売されました。 →
種の特徴がわかりやすい解説図付きです。
日本自然保護協会(NACS-J)
ジャングサウオッチ ハンドブック
1,260円


NACS-J
主催の海草調査
沖縄ジャングサウオッチ」、
それを引き継ぐ「シーグラスウオッチ・ジャパン」の 海草調査 に、
私たちも協力しています。  


 

ウミヒルモ Helophila ovalis

楕円形の柔らかい葉がかわいい。
海草の中では、空き地に最初に
広がっていくパイオニア植物。
ジュゴンが一番好きな海草。

 

ウミヒルモ Helophila ovalis

葉は小さく、柔らかい。
ジュゴンは、根まで掘りだして
海草を食べる。そしてまた
空き地にはウミヒルモが...。

 

ウミヒルモ Helophila ovalis

葉の大きさは1cm未満が多い。
最近は新種も発見され、沖縄には
何種類も分布することがわかった。

 

ウミヒルモ Helophila ovalis

干上がると、葉は地面に張り付く。
糸の様な葉は、マツバウミジグサ。

 

リュウキュウスガモ Thalassia hemprichii

葉の幅は1cm程で、長さはさまざま。
葉の付け根は、茶色い古い葉で覆われる。

 

リュウキュウスガモ Thalassia hemprichii

葉の先端は丸く、葉自体がゆるく湾曲
しているのが特徴。

 

リュウキュウスガモ Thalassia hemprichii

よく見ると、葉の付け根に
毛に覆われた果実がなってます。

 

リュウキュウスガモ Thalassia hemprichii

これは、花ではなくて、
果実が割れて種が出たあと。

 

リュウキュウスガモ Thalassia hemprichii

掘りだして泥をおとしてみると、
果実はこんな感じになってます。

 

リュウキュウスガモ Thalassia hemprichii

果実の中には種子が2つ。
これはまだ少し若い果実。

 

  

リュウキュウスガモ Thalassia hemprichii

近くには、発芽した種子もありました。


海草の多くは、芝生の様に地下茎を
伸ばして生息域を拡大します。
遠くに分散するときには
種子が流れていって発芽します。

 

ベニアマモ Cymodocea rotundata

葉の幅は約8mm、長さは20cm程。
葉はまっすぐで、先端はやや平らです。

 

 

リュウキュウアマモ Cymodocea serrulata

葉の幅は約1cm、長さは20cmまで。
葉の付け根は白い逆三角形で、
リュウキュウスガモの様な古い葉はありません。

 

リュウキュウアマモ Cymodocea serrulata

葉には、赤褐色の横縞が入る時も
あります。別種の様にも見えます。

 

リュウキュウアマモ Cymodocea serrulata

葉の先端は丸く、細かい棘(鋸歯)が
並びます。でも、とても小さいので
拡大して見ないとよく見えません。

 

リュウキュウスガモとよく似ていて
間違いやすいのですが、
葉の根元を掘って、
茶色いケバケバの葉があるか、
白い三角形かを確かめれば、
確実に種を見分けること
( 同定)ができます。

 

ウミジグサ Halodule uninervis

葉の幅は約5mm、長さは15cmまで。
先端は、中央が黒く尖る王冠型が多い。
葉がY字型に出るのが特徴的?

 

ウミジグサ Halodule uninervis

葉の細さは変異が大きく、
葉の先端の形も微妙に変化するので、
いつも同定に悩みます。

 

マツバウミジグサ Halodule pinifolia

葉の幅は1〜2mm、長さは20cmまで。
その名の通り、松葉の様に細い葉です。

 

 

ボウバアマモ Syringodium isoetifolium

和名の通り葉は円柱状で、長さは20cmまで。
丸い棒状の葉は、この種だけです。

 

ボウバアマモ Syringodium isoetifolium

地下茎は葉と同じくらいの太さです。

 

カワツルモ Ruppia maritima (R. rostellata) 

流れの緩やかな汽水に分布します。
こういった環境は、沖縄では
殆ど埋め立てられてしまい、
残り少なくなってきました。

 

カワツルモ Ruppia maritima (R. rostellata)

茎は地下茎とはならず、普通の
植物の様に水中に伸びています 。
茎の先にある黒い粒は実の房です。
実は、拡大すると壺の様な形。

 

コアマモ Zostera japonica

葉は2mm程度で細長い。
沖縄ではあまり見かけませんが、
泡瀬の海草藻場に生えていました。
慣れないと、見つけにくいと思います。

 

コアマモ Zostera japonica

左の写真の黄緑色の点々を
拡大してみました。
葉の付け根に、花の穂か実が透けて
見えています。2006年3月1日撮影。

 

 
 
 
 
 
 

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