4日連続の観察会の4日目!
しかたにMとNは、それぞれ別の観察会に出かけました。

 Mは、南城市の奥武島にて、玉城青少年の家主催の
「ワンぱくチャレンジキャンプ」の観察会です。

 Nは、沖縄大学が開講している「沖縄ショートプログラム」の講師として、
今日もカーミージーの海をガイドです。
 「沖縄ショートプログラム」は、提携校の学生さんが1週間ほど沖縄にやってきて、
沖縄の学生さんと一緒に、沖縄の歴史、民俗、自然、文化(歌と踊り)、
そして戦争と平和について、講師といっしょに島内をバスでめぐりながら学習します。
 例年は盛口先生がやんばるの自然を案内していたそうですが、
今年は私が沖縄の海の自然を案内しました。

 まずは教室で、沖縄の海の自然についてざっくりと説明。
お昼を食べて、マイクロバスでカーミージーに移動しました。

 靴を履き替えて、さあ出発!

 今日はカーミージーの岩の方から海に出ました。
カーミージーの岩の側面には、サンゴや有孔虫が作った地層が確認できます。

 海草藻場を歩いていると、学生さんが2匹のタコを発見。
 (中央辺りの、小さな茶色い2つの点がタコ!)
 よく見ると、小さなオスが、大きなメスの胴体の中へ腕の一本を伸ばし、

精子の入ったカプセルを渡す交接の最中でした。

 でも、みんなで取り囲んで見ていたら、
メス(左手の茶色い塊)が逃げ出してしまいました!

オス(右手の濃い茶色の塊)は急いでメスの後を追い、
体の色や模様を変えながら求愛を続けます。

 分裂後に頭部(前半)を再生している途中の太短いクロナマコを見つけ、
ナマコの繁殖方法について説明したあとで、
実際に分裂中のクロマナコを学生さんが見つけました。
 体の真ん中辺りがよじれて細〜くなり、2つに折れ曲がっています。
もうすぐ切れそう。
「手伝ってあげようかな〜。」と言う学生さんもいましたが、
そのままそっとしておきました。

 午前中の講義では、海草藻場の沖のサンゴ礁の話もしたのですが、
ここまで来たならど〜してもリーフエッジまで行ってみたいと言うことになり、
みんなで急いで沖を目指します。

 途中、琉球石灰岩に埋もれたオオジャコ?の化石があり、
サイズが分かりやすいよう横に並んで記念撮影。
この辺りの岩場は、30年前くらいまでは生きたサンゴがびっしりと岩の表面を覆い、
足の踏み場も無い状態でした。しかし、オニヒトデの大発生や近年の白化により、
現在は全くと言っていいほど生きたサンゴはありません。

 暑い中、どんどん歩いて、沖を目指します。その距離約1Km!

 やっと、サンゴ礁原の端っこの辺りまで歩いてきました!
海の水が冷たくて、気持ち良い!!

 深い方のサンゴは元気なのですが、浅い潮溜まりは相当高温になるらしく、
暑さに強いキクメイシ類も白化ぎみです。
周囲にあるハマサンゴ類は相変わらず真っ白。
早く台風が来て、雨が降って涼しくなるといいのですけれど。

 ちょっと時間オーバーしたので急いでバスに戻り、
港川自治会でトイレをお借りしたら、自治会長から学生さんへと
お菓子をいただきました! ごちそうさまでした!
 渋滞の中を大学に戻り、その場で解散! お疲れ様でした!

 大学からの帰り道、ふと空を見上げると、軍事基地のフェンスの向こうから、
くっきりとした虹が伸びていました。