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潮間帯のカニ類 その5
更新: 2016年07月22日 2:40

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  イワガニ科 Grapsidae

ミナミイワガニ Grapsus albolineatus

波しぶきのかかる岩場や
テトラポットなど、波当りの強い
ところで
見られる。
非常に足が速く、追いかけても
捕まえられない。

 

← 時々、タイドプールなどに、
脱皮殻が落ちている。
波の静かな水中で脱皮するのだろう。
脱皮殻は茶色いのですぐわかる。

カクレイワガニ Grapsus grayi

放幼生のために、岩場から出てきた所。
腹部に黒い卵が見える。

 

カクレイワガニ Grapsus grayi

砂場まで降りてきた。
紫色が鮮やか。

 

カクレイワガニ Grapsus grayi

波打ち際までやって来た。
放幼生は、6〜7月の
大潮の日没直後に多く行われる。

 

 

カクレイワガニ Grapsus grayi

波に洗われながら、
腹部を伸ばして水中に
放幼生。

 

アカカクレイワガニ Geograpsus stormi

カクレイワガニより大型で、
甲の色は赤茶色。

 

カクレイワガニの仲間には、
眼の下から口の周りにかけて
短くて茶色い毛がびっしり生えている。
口の上の部分から、呼吸に使った
後の水を吹き出し、毛の部分に
しみ込んでいる間に再度酸素を
溶け込ませ、脚の付け根の辺りから
再度この水を吸い込んで
呼吸に使っているのだろう。

陸のカニが泡を吹くのは、
この呼吸のための水がだんだんと
蒸発して粘り気が強くなって、
口の上から吹き出されるときに
泡になるから。

 

ヒメイワガニ Pachygrapsus minutus

サンゴ礁の岩場にたくさん棲んでいる。
海藻と同じ色をしているので、
よく見ないと見つけられない。

 

イワガニの仲間

サンゴ礁の岩場にいたカニ。
甲にはシワがたくさんあり、
色は黄緑と黒のまだら。
めったに見かけない。

 

モクズガニ Eriocccheir japonicus

海岸に流れ込む小川には、
モクズガニも棲んでいる。
産卵期には、川の上流から河口まで、
放幼生のために雌が降りてくる。

 

← モクズガニは、
ハサミに毛が生えた
大型のカニで、食用。


サワガニ類同様に
淡水で生活をするので、
有害な寄生虫が付いている。
生食は危険なので、
必ず加熱して食べること。

 

ヒライソガニ Gaetice depressus

潮がひいた後の砂浜で
石をひっくり返すと、
石の下でじっとしている。

 

ヒライソガニ Gaetice depressus

甲の色やパターンは様々。
名前の様に、甲は平たい。
ひっくり返した石は、元に戻してね。

 

ケフサイソガニ Hemigrapsus penicillatus

イソガニの仲間は、
みんなよく似ている。
名前の通り、雄のハサミには、
フサフサの毛が生えている。

 

イソガニの仲間は、みんなよく似る。
甲の縁の棘の数とか、ハサミの形とか、
住み処が海寄りか川の上流寄りかなど、
種によって少しずつ特徴が違う。
河口のカニの分類は苦手。

カニのハサミに生える毛は、
何の役に立っているのか
よくわからない。

どのカニにも、味を感じるための毛が
ハサミに生えている。でも、
非常に小さくて人の目では見えない。

 

ベンケイガニ Sesarmops intermedium

日没後、餌を探しに出てきたところ。

 

 

 

ベンケイガニ Sesarmops intermedium

カニの絵を描くと、背中には
笑ったような口、あるいは
H型の口を描くのが普通。
写真にあるオレンジの線は
甲の前半分にある胃と、
その後にある心臓を分ける窪み。

 

フタバカクガニ Perisesarma bidens

眼の後の甲の縁に平たい棘
(眼のすぐ後の棘は特に眼後歯と言う)
が2つあるのが和名の由来。


イワガニの仲間

マングローブの泥場に棲むカニ類も、
色や形がみんなよく似ている。
この仲間の分類も苦手...。
ハサミの上に並ぶ顆粒の数が
分かりやすい分類形質。

 

フタバカクガニ Perisesarma bidens

隣の穴のカニが来て、
穴の中から別のカニを
引きずり出している。
結構強引。

 

フタバカクガニ Perisesarma bidens

何をしているのかと思って
見ていたら、交尾が始まった。
上になって、こっちを向いて
押さえつけているのが雄。

 

ハマガニ Chasmagnathus convexus

人に驚いて、マングローブ脇の
水路に入って逃げているところ。
マングローブの陸側に多い。

脱皮直後は全体的に紫色で、
甲の縁がオレンジ色で美しい。

 

タイワンアシハラガニ Helice formosensis

開けた泥干潟に穴を掘って棲む。
餌となるシオマネキ類の集団の中央に
巣穴があるのをよく見かける。

 

ミナミアシハラガニ Helice leach

イワガニ類の中では珍しく
草食性のカニ。
マングローブの落ち葉などを
巣穴に引き込んで食べる。

 

ミナミアシハラガニの巣穴

大潮の満潮時にやっと潮が来る
程度の位置に、巣穴を掘る。
周りは、掃除されたように
落ち葉や枯れ枝が無い。

 

アシハラガニモドキの仲間
Neosarmatium sp.

上の種と同じく、草食性。
ハサミが赤いのが特徴。
数種類が沖縄に分布する。

 

アシハラガニモドキの仲間
Neosarmatium sp.

前からみると、四角くて
ずんぐりしているのがわかる。
葉をハサミで千切って食べる。

 

   
   
   
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